五芒星の小追儺儀礼(LBRP) [ 魔術師入門 ]

五芒星の小追儺儀礼とは?

五芒星の小追儺儀礼は魔術を行う場所を祓うための儀礼です。魔術の儀式の準備段階で行う事が多くあります。五芒星の小追儺儀礼には視覚化、振動、周行などの技術が含まれているため魔術的な技術の訓練にもなります。また、儀式魔術の触りを体験する事も出来ます。

五芒星の小追儺儀礼は「LBRP」とも言われます。五芒星の小追儺儀礼を表す英語...「the Lesser Banishing Ritual of the Pentagram」...の頭文字から来ています。

鋼鉄製の短剣

五芒星の小追儺儀礼では鋼鉄製の短剣を使います。鋼鉄製の短剣が無い時は手刀で代替します。

地の追儺の五芒星型

五芒星の小追儺儀礼では「地の追儺の五芒星型」を使います。「地の追儺の五芒星型」は下図になります。

[ 地の追儺の五芒星型 ]
地の追儺の五芒星型

五芒星の小追儺儀礼

1. 鋼鉄製の短剣を右手に持って東に面する。

2. 額に触れ、「アテー(汝ら)」と唱える。

3. 胸に触れ、「マルクト(王国)」と唱える。

4. 右肩に触れ、「ヴェ・ゲブラー(そして力)」と唱える。

5. 左肩に触れ、「ヴェ・ゲドゥラー(そして栄光)」と唱える。

6. 胸の前で両手を握り締め、「ル・オラーム(for ever)」と唱える。

7. 指の間の短剣の先端を上方に向け、「アーメン」と唱える。

8. 東に向かい空中に「地の追儺の五芒星型」を描く。

9. 続いて短剣の先端を五芒星型の中心に合わせ、声が『宇宙の東』へと向かう場面を想像し、神名「ヨッド・ヘー・ヴァウ・ヘー(IHVH)」を振動させる。

10. 短剣を突き出したまま南に向かい「地の追儺の五芒星型」を描き、神名「アドナイ」を振動させる。

11. 西に向かい「地の追儺の五芒星型」を描き、「エヘイエー」と振動させる。

12. 北に向かい「地の追儺の五芒星型」を描き、「アグラ」と振動させる。

13. 東に戻り、短剣の先端を最初の「五芒星型」の中心に戻す事で円環を完成させる。

14. 両腕を広げ(身体全体で十字の形を作る)、次のように唱える。

15. 「我が前にラファエル、我が後ろにガブリエル、我が右手にミカエル、我が左手にウリエル。」

16. 「我が前方には五芒星が燃え上がり、我が後方には六つの光線を放射する星が輝く。」

17. 再び「カバラ十字」を切る。(「カバラ十字」は1~7の動作の事です。)

五芒星の小追儺儀礼のポイント

周行を行う

8行目の「東に向かい...」は1~7行目で行った「カバラ十字」の位置から東に数歩前に進んでから行います。これがこれから作る円環の半径になります。魔法円を敷いているなら魔法円の縁まで進みます。

10行目の「南に向かい...」は8行目の東に面した位置から円の4分の1を描くように南に進んだ後、南に面してから行います。

11行目の「西に向かい...」、12行目の「北に向かって...」、13行目の「東に戻り...」も同じ要領です。

14行目の「両腕を広げ...」は描いた円の中心(最初に「カバラ十字」を行った場所)に戻って東に面してから行います。15、16、17行目もその場所で東に面したまま行います。

周行を行わない

五芒星の小追儺儀礼の全工程は「周行」を行わずに一箇所に留まったままで面している向きを変えて行うだけでも問題はないと思います。特に場所が狭い時はそうします。

五芒星型は視覚化する

東西南北の「地の追儺の五芒星型」は描く時に視覚化します。短剣の軌道が輝いて「五芒星型」が空中に形成されているようにです。

神名は振動させる

神名は声を低く震わせるように「振動」させます。「神名」以外の「アテー」、「マルクト」、「ヴェ・ゲブラー」、「ヴェ・ゲドゥラー」、「ル・オラーム」、「アーメン」、「ラファエル」、「ガブリエル」、「ミカエル」、「ウリエル」に就いても「振動」させても構いません。

大天使の姿は視覚化する

15行目では四大天使の名前を唱えながら同時に四大天使の姿を視覚化します。

五芒星と六つの光を放つ星は視覚化する

16行目では燃え上がる五芒星と六つの光を放つ星を視覚化します。

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